ハワイ・ウエディング
とうとうこの日がやってきました。娘は既に日本で婚姻届を提出し、姓も変わって夫婦になっています。それを今日は神父の元、一緒に立ち会い「結婚」を見届ける大事な日。
親戚・友達がお祝いにかけつけてくれる挙式・披露宴も良いですけどね。僕は家族だけでお祝いの方が好きです。だだハワイってめちゃお金・・
やめときましょう。家族の一大イベントですから。
この日の為にジムで体を鍛え、散髪に行き、歯のホワイトニングもしました。完全に自己満足です(笑)。30年前とはすっかり姿も変わり中年と化した私達夫婦。新婚旅行で来たハワイは遠い記憶。妻21歳、自分23歳という若い夫婦でした。
今度は娘がここハワイで結婚式を挙げるなんて。小さかった頃を思い出す。良く泣く子だった。熱出した娘を抱え深夜救急病院に駆け込むも先生に怒られ(これくらいで連れてくるな)悲しくなった事もあった。止めよう止めよう自分が泣きそうだ。
参列してくれる親戚も皆ドレスアップし、式場となるホテルへトロリーで向かいます。出発前に記念撮影。妻と息子、義理母、義理妹です。行き交う方々に
結婚式ですか?
と聞かれ、嬉しそうに「はい娘達のです」と答える。見ず知らずの方に「おめでとう」って声をかけられ幸せな1日のスタートです。
式場ホテルのロビーに全員集合。ウエディングドレスを着ているであろう娘とはまだ会えません。
エスコート係の方に案内され式場のある高層階へ。親族控室に入り、窓から見える景色に絶句・・・
なんて美しい景色なんだ・・・
こんな景色の中で式を挙げちゃうのね。しばし絶景を眺めていると、
新婦のご両親様ですか?今からリハーサルをしますので、こちらへ
と声をかけられ「いよいよか」と緊張感も高まる。「左手親指を中に入れ軽く握ってください。腕が水平になるように肘を上げて。そうです、そうです」
「娘さんと腕を組んで、一歩ずつゆっくりとお母様の待つ場所へ歩いていただきます。」と。
やばい緊張してきた。まだ娘はいません。控室で一人でシミュレーション。皆見てる前で恥ずかしい(^_^;)
「つまづいて転ばないでよ」と妻が余計なこと言う(笑)
妻もブーケを開ける作法を教わり、いよいよチャペルへ。
そこに、真っ白なウエディング姿の娘とタキシード姿の息子(新郎)が居ました。
綺麗だ・・・僕の娘?これは夢なのか?←完全に親馬鹿ですね(^^;;誰が何て言おうと子供は幾つになっても可愛いものなのです。
新郎のタキシード姿も決まってる。二人と目を合わせると泣きそうなので、ちら見して視線を外してしまう。これが嫁に出す父親の気持ちなのか。
やっと分かった気がする。妻をもらう時、義理父は泣いてた。
「お父様は新婦様とこちらへ」と扉の奥へ一度下がる。娘と腕を組み、スタートの合図を待つ。
ピアノの音楽が流れ緊張MAX!の時、娘が「今ピアノ間違えた」って言ってくれて一緒に笑う。緊張がほぐれました。
僕には弾き間違えはわからなかったけど娘はピアノ講師なので分かっちゃうみたいです。扉が開けられバージンロードが見える。新郎がこちらを向いて僕達を待っています。ゆっくりゆっくり、一緒に歩く。
良い子に育ってくれて、誰にでも優しい女性になって本当にありがとう。そう思いながら歩きました。まだここでは笑顔をキープできています。
ですが周りが泣いている(T . T)
やめてくれ、つられて号泣しそうだ。もう少し我慢させてよ。妻の前まで来て、妻がブーケを開ける。
お辞儀をし、息子新郎の元へ。僕の手を離れ新郎のところに行ってしまう娘。
寂しさと同時に幸せがこみ上げて来る。こんな事をさせてもらえる人生、本当にありがたく感じる瞬間でした。喉元が苦しい、締め付けられそうな気持ちを抑え参列席に移動する。
ハンカチを持ってこなかった妻が僕のハンカチを奪い取る(笑)俺が泣けないじゃんか。でも既に、涙が頬をつたっていました。
神父様の誓いの言葉を聞き入れ、結婚の宣言とキスを交わす二人。ウルウルしてはっきり見えない。「おめでとう」そう心の中でつぶやきました。
結婚立ち会い人としてサインしたのは息子と新郎の兄。来てくれてありがとう。想像していた以上の素晴らしい結婚式でした。披露宴は無いので、写真撮影をしてお別れです。
まだ一緒にハワイに滞在しますが、流石に新郎新婦とは別行動。新婚さんですから(笑)いつまでも末永く幸せにね。ハネムーン楽しんで。by父。
午後はトロリーでワイキキをぐるっと観光し夕方ホテルに戻り、娘達から貰った小箱を開けてみたら手紙が入っていた。父と母へ個別のメッセージカード。内容はナイショ。
涙腺が崩壊したのは言うまでもありません。