今、GX指向型住宅がヤバい
GX(グリーントランスフォーメーション)住宅について。今回もこのテーマでブログを書こうと思います。「エネルギーを減らして、CO₂を削減し、持続可能な社会へ」という流れ。方向性としては素晴らしいし、僕自身も全く反対ではありません。
そして、住宅業界でもこのGXの流れに乗った「GX指向型住宅」の広告を沢山目にするようになってきました。
経産省や国交省が推進するこのGX住宅、太陽光発電や高効率設備の搭載などを条件に
最大160万円の補助金が出るとあって、話題になっています。
これだけ聞くと「すごくいいじゃん!エコだし、お得だし!」と思うかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。実は大事なことが抜けているのです。
百年の家PROJECTのインスタライブ(注文住宅のミライ)でも常に言っているように、
“防湿されていない高断熱・高気密住宅”は本当に危険なんです。
高断熱・高気密というのは本来、快適で省エネで健康にも良いはず。
でも、それが「中途半端に」つくられると、一転して“家を壊す毒”になります。
防湿層で湿気の対策がされていない住宅は、壁の中に湿気が入り込み、冬に結露。
これが長年続けば、壁体内で腐朽菌が繁殖し、構造材を腐らせ、耐震性も下がり、健康被害にもつながってしまうのです。
要するに、「性能が高そうな家」が、10年、20年で住めない家になる可能性があるということ。
実際、僕もドイツやカナダ、アメリカで最先端の住宅を見てきました。
確かにデザインも性能も進んでいる。太陽光も熱交換換気も徹底している。だけど、
驚くべきことに「防湿」については、ほとんど対策がされていませんでした。
海外を含め、建築家に「壁体内結露」という概念があまりない。軽視している現状があります。
つまり、そのままの思想で日本に施工技術だけを輸入したらヤバいことになるんです。
日本は高温多湿。梅雨もあれば台風もある。
湿気に対して真正面から立ち向かわないと、どんなに高性能な住宅でも簡単に腐朽菌によって家が腐り壊れます。
それなのに、GX指向型住宅という「名前と見た目の性能」だけで、
防湿層もない、結露リスクを無視し断熱だけ厚くした家が、今どんどん建てられようとしています。
しかも補助金160万円という“ニンジン”がぶら下がっているものだから、
建てる側も売る側も「これはお得!今だけ!」と煽るわけです。
でも、冷静に考えてほしい。
160万円の補助金をもらって、20年後に1000万円かけて大規模修繕するような家、建てたいですか?
大事なのは「腐らないこと」「快適であること」「家族が健康でいられること」。
それを長期間保てる、ほんとの意味での“持続可能な住宅”がGX住宅であるべきじゃないでしょうか?
ラウレアホームでは、防腐剤や防蟻剤に頼らなくても腐らない構造、
湿気をコントロールする高気密・高断熱+防湿層の確実な施工を前提に、
夏は涼しく、冬は暖かく、エアコン1台で全館快適な家を建てています。
補助金をもらうかどうかではなく、
「30年後、この家に安心して住み続けられるか」
この問いにYESと答えられる家を、一緒に考えていきましょう。
【著者情報】

有限会社 ラウレアホーム
代表取締役 岡野孝祐
一級建築士 ・宅地建物取引士・ VOC測定士 ・第二種電気工事士
一年中半袖で快適に暮らせる「天井の無いお風呂がある家」を造っています
メディア:「となりのスゴイ家」出演
壁断熱工法・屋根断熱工法・自動給水加湿器・3つの特許を取得
趣味:サーフィン・海外旅行・登山・写真・動画編集
- また新築工事がスタートします!
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