湿度のはなし【社長ブログ】
宇都宮も酷暑が始まりました
それにしても酷暑・炎暑!まだ梅雨明けしていないのに(関東地方7/20時点)
朝からうだるような暑さ・・・人手不足故、私も外で作業することが多いのですが
暑い・暑過ぎます!でも家に帰るとエアコンつけっ放しの室内は玄関から涼しい~
この瞬間に幸せを感じます。稼働エアコンは2階の1台のみ。
我が家は特許仕様で外皮Ua値0.26と地中熱セントラル換気システムの恩恵を受けております。
外気温度が37℃の時、現場で地面からの放射温度を受けていると体感的に40℃を超えていると思います。湿度も80%とかハイエンタルピー過ぎてヤバい熱量。
地表で暖められた水蒸気は上昇気流に乗って空に向かいます。上空にある冷たい空気に触れた水蒸気は積乱雲となり、ダウンバーストを起こしたりバケツをひっくり返したような雨を降らせます。
晴れると毎日これの繰り返し。皆さん、本当に熱中症には気を付けてくださいね。
この家(百年仕様+特許仕様)に住んで5年経ちますが、夏寝苦しかった日は一日もありません。
めちゃくちゃ快適です。体感なので人によって違うでしょうけど、外が36.9℃で相対湿度70%の日
自宅のリビングは26.3℃相対湿度70%で、僕は快適です。
この数字を見て、何か変だと思ったりしませんか?エアコン冷房してるから36.9℃→26.3℃になってるのは分かるけど。湿度が70%って
湿度(湿気)減ってないじゃん!
と思いますよね?これが家造りを考えている人に知ってて欲しい、とても大事な事。
湿り空気線図という表があるのですが、エアコンって除湿してる筈なのに何で湿度が変わらないの?を理解できる画期的なツールです。
最下段の横軸〇が気温。右に行く程温度が高い。曲線上の点が相対湿度(湿度計で表示される湿度)です。
外気温36.9℃の空気は最下段横線の赤丸の位置。
エアコンで冷房し、26.3℃になった空気の温度は最下段横線の青丸。
ここで、相対湿度がそれぞれ70%でしたが、どう点を取るかというと
先程の赤丸青丸それぞれ少し左に傾斜した垂線に沿って登って行き、相対湿度(曲線)70%の場所に丸印を付けます。そこが温度と湿度が示す空気エネルギー。エンタルピー(単位ギガジュール)とも呼びますが高温多湿は〇が上に行けば行く程不快という事になります。エアコンで室温下がっていますので下の方に青丸があり、快適ゾーンという事。
では本題。外気とエアコン冷房された部屋の空気。気温がそれぞれ違うのに相対湿度は共に70%
ここで一つ覚えておいてください
空気は暖かい程、水蒸気(湿気)を含む事ができます。
また、空気中に水分が含み切れなくなると結露して水が発生します。
高温多湿な空気を冷房で冷やすと水蒸気を含み切れなくなってエアコン室内機の中で湿度100%に到達し、結露し水になります。それを外に捨てているので室外機から水が出て来るのです。これがエアコンで除湿ができる原理。
飽和水蒸気量は温度によって変化します。結露した水分、水蒸気は減っているのですが室温が下がっているので相対湿度(湿度計)の数値は同じ70%になっちゃってるって事なのです。
ではエアコンがどれだけ頑張って水の量を減らしたのか
それは、湿り空気線図の右端の縦軸にプロットされた点。それの上下差、緑色の矢印線。
緑色の垂直線=0.029g/kgの空気中の水蒸気がエアコンで除湿され0.015g/kgになってますよ
という風に読み取れます。今一ピンと来ないので
空気中に含まれる水蒸気の量をg/㎥に変換します。
まず、0.029kg/kgをg/gに変換します。1 kg = 1000 gなので、
0.029 kg/kg = 0.029 kg × 1000 g/kg = 29 g/g
次に、空気の密度を考慮して換算します。標準的な条件(気圧:101.325 kPa、温度:15°Cまたは288.15 K)での空気の密度は約1.225 kg/m³。1m³の空気中に含まれる水蒸気の質量は29 g。
したがって、1m×1m×1mの箱とした空気中に含まれる水蒸気の量は約29 gです。
エアコンで除湿する前はこの水蒸気(湿気)が空気中に存在していました
冷房時の絶対湿度は0.015g/kgなので同じようにg換算すると1m³の空気中に含まれる水蒸気の質量15g
この差、凄くないですか?29g-15gですので、エアコンは空気1m³に対し14gを除湿している事になります。
相対湿度は温度によって変化するので
湿度70%だから除湿してない
は違うのです。もっと分かりやすいのは冷房運転しているエアコン室外機から出ている水は、室内の空気から除湿された水分って事です。結構出てますの今度見てみてください。
理解してくると更に疑問が出てきます。どうして除湿し続けててるのに絶対湿度が0gにならないのか?
その答えは換気。今の家は24時間換気システムで常時換気されていますので、吸気によって外から空気と一緒に水蒸気(湿気)が入って(戻って)来るのです。でもそれは気密性能が良い家の話。
気密性能が悪いと、家の隙間から湿気が戻って来ますので除湿効果激減です。
話が戻りますが、エアコンで部屋の温度下げて除湿してるのに換気で外から湿気が戻って来るという変な事をしているのが日本の家なのです。
だからと言って、換気システムを止めちゃダメですよ!もっと湿度を下げたいから換気システムを止めるなんて危険極まりない行為です。
換気をしながら、快適に省エネで暮らす為に何をすればいいのか。
レンジフードを付けていない理由もここにあります。
ちょっと何言ってるか解らない
そんな方に朗報です。8/5-6で開催の構造見学会で全て教えます。
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有限会社 ラウレアホーム 〒329-1106 栃木県宇都宮市上大塚町145-20 TEL 028-672-0683