ローマ・バチカン市国

いよいよバチカン市国に入国です。「国」といっても入国審査やパスポート提示はありません。

イタリアには「世界一小さい国」バチカンがあります。皇居の半分にも満たない敷地が一つの都市国家で、しかもローマの中にあるって歴史を知らないと意味不明ですよね💦

バチカンにサン・ピエトロ寺院やバチカン美術館等があります。

国と言っても、国境に検問がある訳でもなくサンピエトロ寺院には道路から普通に中に入れますし、パスポートの提示を求められる事もありません。1日に2万5千人もの観光客が訪れるバチカンですが、ここに住んでいる人は800人程度しか居ません。市民権を得る為にはローマ法王管轄の職務に任命されることが必要です。

ここにはサン・ピエトロの墓の上に建つ、世界一大きい大聖堂があります。

実はここに来るのも今回2回目。バチカン美術館、サン・ピエトロ大聖堂とどちらも訪れた事があるのですが、何度見ても素晴らしい美術館の数々。またあの感動を味わえると思うと胸が高鳴ります。

バチカン市国に着いて、最初に入ったのはチケット予約時間の都合でバチカン美術館です。ここにはコンクラーベ(枢機卿を決める選挙のような儀式)が行われるシスティーナ礼拝堂や、ルネッサンス美術の巨匠ラファエロの描いたフレスコ画がある20以上の個別美術館を持つ複合施設です。展示室は1000以上、展示室を結ぶ通路は7km。迷路のような順路も複雑ですが、映画や絵画好きの私には堪らない場所です。

映画と書きましたが、やはりバチカンといえば俳優トム・ハンクス演じるラングドン博士シリーズの天使と悪魔でしょうか。絵画に隠された暗号を紐解いて行きながら物語が進んでいきますが、このバチカン美術館にあるシスティーナ礼拝堂が度々登場します。天井まで伸びたミケランジェロの巨大壁画

最後の審判

や天井に描かれた

アダムの創造

等、世界遺産も映画に登場しますね。

教会という絶大な権力の下で絵を描いた(描かされた)ミケランジェロの苦悩が暗号のように自画像として残したシスティーナ礼拝堂・最後の審判は必見です。

美術館に入って最初に見たのは絵画ではなくこのらせん階段。美術品だけでなく建築物でも隠れた名所があります。こちらはジュゼッペ・モーモ設計による2重螺旋階段。上りと下りの人が交差しないという不思議な構造。手摺壁に彫られたレリーフも見事です。

バチカン美術館は、順路に従ってくまなく見ようとしてエジプトの間とかに時間をかけてしまうと丸一日かけても見きれません。さっさと人気の部屋へショートカットして進みます。

らせん階段を見たらエジプト館をスルーして一度庭園に。今日も晴れて良かった。青空の下にサン・ピエトロ寺院の巨大なドームが見えます。

庭園から向かうのは地図の間。イタリアの都市を時代ごとに描いた絵が壁の両側に、ドーム型の天井には沢山の絵と彫刻が散りばめられ金色に輝いています。

無原罪のお宿りの間を抜けて、待望のラファエロの間へ。

ルネッサンス絵画には当時の巨匠達が残した名画が沢山ありますが、ラファエロのフレスコ画は別格です。(と僕は思ってます)そこに描かれた背景の鮮やかさ。登場人物も男性なら身体の筋肉質な逞さ、女性なら透き通った肌や優しい眼差し。
何時間でも見ていられる作品です。

やっとまた対面できました、ラファエロの間。そこにある一枚の絵

アテナイ(アテネ)の学童

この絵力、まるでそこに実際の人々が居るような錯覚すら憶える緻密な描写。魂を込めて描いたのでしょう。息遣いまで伝わって来ます。

※写真は実際に撮影したもので、フラッシュを炊かなければ自由に撮影okです。

東京都内で開催される名画の展覧会のように、押せ押せで急かされる事もなく見たいだけ見ていられます。

なんて素晴らしい絵なんだろう。劣化に強いフレスコ画だからこそ当時の色合いを今でも保っていますが、これだけ大きなキャンバスでしっくいが完全に乾いてしまう前に色を入れるという高度な技術が必要な為、匠にしか描けない作品です。

このアテネの学童には当時の巨匠達が登場しています。ミケランジェロ・レオナルドダヴィンチ・絵を描いたラファエロ本人まで。どこに居るか分かりますでしょうか?探してみてくださいね。

紹介しきれない程の美術品をこの後も見ながら、いよいよシスティーナ礼拝堂へ

システィーナ礼拝堂な神聖な場所なので、撮影は一切禁止。沢山の監視員が目を光らせて盗撮がないか見張っています。

部屋に入ると、大きな壁一面にミケランジェロ作「最後の審判」があります。写真はwebから。

こちらから見てイエスの左が天国へ招かれる人、右側が地獄へ落とされる人。イエスの右下で皮を剥がれた人物が描写されていますが、こちらがミケランジェロの自画像と言われています。

彫刻が主な作品だったミケランジェロが教会の命令で最後の審判や天井画を描かされ、憔悴しきった自分を表現しているとか。右下には当時、ミケランジェロが大嫌いだった枢機卿を悪の番人として登場させ、

これは自分ではないか?

と大問題になったとの言い伝えがあります。

※ブログも長くなりそうなので、更新しながら書いて行きます。

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