2025年は建築業界激動の年
ジャパンホーム&ビルディングショー2日目は、セミナー参加からスタート。
人気の講演は満員に近かったです。店舗・都市計画デザインのお話を聞かせてもらってから
本命の講義がこちら
40年ぶりとなる建築基準法大改正の話。
ハウスメーカーだけでなく小規模工務店でも対応迫られる4号特例縮小で設計図書に添付する図面が増えて、
建築士の負担激増!という内容
4号特例とは簡単に言うと「建築士が設計した一定規模の建物(戸建ても含む)は
構造とか採光・通風の図面は建築確認で出さなくても良いよ」って事で業務が簡略化されていたのですが
性善説でやるとどうしてもズルい事や悪事を働く輩が出るという事で、簡略化を廃止。
来年4月以降の着工になる物件については設計図書に添付しなくてはいけなくなる。
これが「4号特例縮小」という話。良く業界では「構造計算しなきゃならないから大変」と勘違いしてる方もいるので説明しますと
「構造検討・計算」はしなきゃいけないんです。今までも。
その検討した図面(構造図)を添付するだけなので、普通にやっていれば何てことない話なのです。
ですが、沢山の紙を図面出力するので経費は嵩みますし、審査側も今まで特例で除外していた項目をすべて審査しなくてはいけなくなるので、
設計料・確認申請審査料共に大幅な値上げになるのは間違いないでしょう。
更に、今説明した内容に加えて省エネに関しても確認申請時に断熱等級を出す事になるので、
今まで義務ではなかった外皮計算についても必須になるので対応していなかった工務店は大変だと思います。
ジャパンホームショーだけでなく、どのイベントブースでも講演は講師の方にとって何かリターンがあるからやる訳で、
「来年にはこれらを対応させないとマズイですよ」と詳しく説明してから(また国交相の方でアップデートもあって聞きたかったのですが)
「みなさんの業務負担になるので、アウトソーシングでウチ(その面倒な仕事を請け負います)に任せませんか?」
に繋がります。ラウレアホームは優秀なスタッフが揃い、これらを外部発注しなくてもやれるよう既にインソーシング、
自社内製化できているので安心です。
4号特例縮小で構造+法令規定の確認図面+省エネ等級の明示だけでなく、構造検討の仕様規定も大きく変わります。
大まかには屋根の荷重設定が厳しくなり、耐震の壁の量が増え(壁量・へきりょうと言います)柱の小径が太くなる傾向に行くので、
また建物の価格がアップするのは確実です。暫定措置が1年あるとは言え、26年4月までに着工の方がまだお得に建てられそうです。
逆に言えば、26年4月以降、ローコストで価格だけを魅力とした住まいは淘汰され、性能+付加価値を持つ商品しか売れなくなるという事。
それでも、まだまだ基準が設定されていないのが
住宅の気密性能C値
過去ブログで何度も書いていますが「どうしてここだけ基準を設けないのか?」
どんなに外皮(断熱)性能を向上させても、気密性能が悪かったら意味が無くなるし、冬型結露によって大変な事になるのに
毎回、法改正をする際に業界へパブリックコメントをヒヤリングする国と大手メーカーの間に「気密性能表示」について何か闇があるような気がしてなりません。
聞きたかった特設ステージの講演もすべて聞けたので、最新建築CADや不動産IT関連の企業を見学しビッグサイトを後にしました。
東京駅で少し早めの晩御飯は美味しそうなメキシカンタコライス
パクチー盛り盛り、スパイシーでとっても美味しかった。自宅最寄り駅までは娘が迎えに来てくれるので、ビールもいただいちゃいました!
【著者情報】
有限会社 ラウレアホーム
代表取締役 岡野孝祐
一級建築士 宅地建物取引士 VOC測定士 第二種電気工事士
一年中半袖で快適に暮らせる「天井の無いお風呂」がある家を造っています
取得特許:住宅断熱工法・自動給水加湿器で3つ取得搭載
趣味:サーフィン・海外旅行・登山・写真動画撮影